ドイツ、オランダではDeutsche Bahn Cargoがディーゼル機関車でHVOを利用
~貨物の鉄道のモーダルシフトで90%のCO2排出量を削減へ~

(文責:青野 雅和)

 Deutsche Bahnの貨物輸送を担当しているドイツのDB Cargoは2022年の10月より次世代のバイオ燃料であるHVOを利用し、DBeco fuelという商品を販売している。DBeco fuelではHVOをディーゼル機関車の燃料として利用することで90%のCO2排出量を削減するものである。(図1参照)

図1 DBeco fuel パンフレット

出典:DB Cargo

 DBカーゴによれば 、800 台の車両全体にバイオ燃料を使用することを承認しており、2023年は1,700万リットルのHVOをディーゼル機関車に使用するとしている。
 これは当初の計画の2倍に相当する利用料であり、同社のディーゼル給油所のHVOへの転換が成功したことによることが大きい。その結果、同社が2025年に向けて自主的に定めた販売量目標を2023年の時点で達成している。残りの2,000 台のディーゼル車も今後 5年間でHVOに転換する予定とのこと。

 同社は、2023年の3月にブレーメン港で30万ℓ/年のHVO充填ターミナルを稼働し、4月にはミュンヘン北操車場で300万リットルのHVO充填ターミナルを稼働させている。加えて、7月には同社のオランダの子会社であるDB Cargo Netherlandsはドイツでの商業展開の結果を受け、オランダ北部のエームスハーフェン、デルフザイル、フェーンダム間の路線で6か月のテストを実施する。

[ⅰ]

https://www.dbcargo.com/resource/blob/9113218/6ca8db490ac95d1c8119772a62fe944e/DB_Cargo_Onepager_DBeco-fuel_en-data.pdf

[ⅱ]

https://www.dbcargo.com/rail-de-de/logistik-news/auf-dem-gruenen-weg-db-cargo-testet-hvo-7327204