B.A.U.M.e.V.(独) 2021年度“Office & Environment”賞を発表
(文責:河北 浩一郎)
ドイツB.A.U.M. e.V.(「Bundesdeutscher Arbeitskreis für Umweltbewusstes Management」ドイツ連邦環境経営ワーキンググループの頭文字)は、社団法人として1984年に設立され、持続可能な経営に資する企業ネットワークを構築している。現在の会員は、700社を超え、ジーメンス、エアバス、ポルシェ等のグローバル企業が名を連ねている。また、キャノン、京セラ、パナソニック等の日本企業の現地法人も会員となっている。当社は、このEU最大規模の企業ネットワークにより「持続可能なビジネスを通して生きる価値のある未来へ」の実現を目標に数々の取組を推進している。
先ごろ、B.A.U.M. e.Vは、2021年度の”Office & Environment”賞の受賞者13社を発表した。受賞者の先進事例は、2022年2月1日フランクフルトで開催される“Sustainable Office Day”において発表される。
“Office & Environment”賞は、B.A.U.M. e.Vが、2008年に創設した取組の一つであり、オフィスで働く人々の環境問題に対する意識を醸成させること、オフィスの持続可能性に既に取り組んでいる人々の意欲を更に高めること、を主な目的としており、ドイツ連邦環境省及びドイツ連邦環境・自然保護・原子力安全省から資金提供を受け実施されている。
尚、この賞の対象には、企業のみではなく、自治体やその他の行政機関も含まれており、以下に示すカテゴリ毎に表彰者が選定される。
- 中小企業(従業員数:~20人)
- 中堅企業(従業員数:21人~500人)
- 大企業 (従業員数:501人~)
- 自治体
- その他の行政機関
- 2021年度特別枠:ホームオフィス
また、この賞について、主催者のB.A.U.M.e.V.の副会長Dieter Brübach氏は、「ドイツ経済研究所によると、ドイツでは約1,500万人がオフィスで働いている(IW-Trends 3/2020)。オフィスにおける、小さな環境保護対策も、一人一人の行動に繋がれば、大きな効果を生み出す。受賞企業の取組は、オフィスの環境保護というテーマを総合的に捉え、省資源、省エネルギーのみではなく、オフィス用品の調達に際しても、環境面を配慮するなど、他の企業が見習うべきロールモデルとなる」と、その意義を伝えている。
ドイツにおける、環境保護に資するオフィス部門の先進事例は、日本においてもロールモデルになり得る可能性を秘めていると考える。引き続き今後の動向を見守りたい。