海外の先進事業・技術の開発情報や各国の政策の概要をそのままご紹介いたします。
2024年
11月
EUはCOP29で継続的な世界的気候変動対策を支持し、野心的な財政・投資目標を推進する New‼
11月11日から22日までアゼルバイジャンで開催されるCOP29国連気候変動会議において、欧州連合は国際パートナーと連携し、 世界の平均気温上昇を1.5℃に可能な限り近づけるというパリ協定の目標達成に努める。COP29において、パリ協定締約国は、気候資金に関する新たな共同数値目標(New Collective Quantified Goal :NCQG)の採択を通じて、世界の資金の流れがパリ協定に更に沿うようになり、投資が促進されるようにする必要がある。NCQGは今年の交渉の主要な優先課題となる。
引用元: https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_24_5721
World WaternetとWater Footprint Implementationが協力してウォーターフットプリント補償イニシアチブを推進 New‼
2024年11月4日にWorld Waternetは、水使用の影響が大きい淡水資源の補充と回復を目的としたプログラムであるウォーターフットプリント補償イニシアチブの開発を支援するため、Water Footprint Implementation(WFI)との戦略的パートナーシップを発表した。
ハンブルク港湾局は上海港とグリーン海運回廊を推進へ New‼
ハンブルク港湾局 (HPA) とCOSCO Shipping Lines と上海国際港湾グループ (SIPG) は、上海市交通委員会 (SMTC) は「グリーン海運回廊」を推進すると10月23日に公表。
引用元: https://www.hamburg-port-authority.de/en/aktuelles-presse/default-e3751c6817b38f187b6dac20208e6228-2
Repsolが100%再生可能ディーゼルブランド「Nexa」を発売 New‼
10月29日にRepsols社は自社のサービスステーションで、100%再生可能ディーゼルの商品名「Nexa 100%再生可能ディーゼル」を開始した。これは、あらゆるディーゼルエンジン向けに設計されたプレミアム燃料である。Nexaは有機廃棄物から生産され、既存のディーゼル燃料と比較して最大 90% のCO2を削減することとなる。
非 EU グループ向け ESRS ウェビナーが開催される New‼
CSRDでは、この目的のために別の基準が採用されることを見込んでおり、これらは非EUグループ向けESRS、略してNESRSと呼ばれている。EFRAG は、タイムゾーンの違いを考慮して、 2024 年 11 月 19 日と 20 日の 3 つの異なる時間に、関心のある関係者向けにこのプロジェクトに関するウェビナーを開催します。
カナダは石油・ガス産業におけるGHG排出量を削減するための規制案を発表
2024年11月4日、カナダ政府は石油・ガス業界のGHG排出を抑制し、業界における技術革新と雇用創出を支援するための新たな規制案を発表した。この草案は、業界の排出上限を設定し、持続可能な未来に向けて業界がクリーンエネルギー技術を積極的に採用することを奨励するものである。
韓国政府は東海市、三陟市、浦項市を水素特化団地に指定し、水素産業の発展を計画
韓国の韓徳洙首相は2024年11月1日に開催された第7回水素経済委員会で、「水素専門団地の指定」、「液体水素キャリアの開発戦略」、「水素都市2.0計画」の3つの議題を発表した。東海市、三陟市、浦項市の水素特化団地に企業が集まり、水素インフラや技術開発が推進される。これにより、韓国は水素エコシステムの構築と世界の水素経済リーダーシップを目指すとした。
引用元: https://www.korea.net/Government/Briefing-Room/Press-Releases/view?articleId=7655&type=O&insttCode=
米国政府はネットゼロ達成に向けた連邦プロジェクトに1億5000万ドルを投資
2024年10月29日、米国バイデン・ハリス政権は、連邦政府のネットゼロ目標達成を支援するために、1億5000万ドルを拠出すると発表した。この投資は、エネルギー効率の向上、再生可能エネルギーの利用拡大、カーボンフットプリント削減を目指す連邦施設やプロジェクトに向けられる。特に、省エネ技術の導入や太陽光発電などのクリーンエネルギーを活用するインフラ整備が推進され、持続可能な社会の実現を加速させる狙いである。
PETRONAS社、マレーシアの石油・ガス産業強化に向けた2大イニシアチブを発表
PETRONAS社は、マレーシアの石油・ガス分野の競争力を強化するため、2つのイニシアチブを発表した。1つ目は、持続可能な成長と運用効率向上を目指す「FutureTech 3.0プログラム」で、スタートアップや中小企業の技術革新を支援する。2つ目は「Vendor Development Program」で、国内供給網を育成し、現地企業の成長を促進することを目的としている。
RNLI(英国王立救命協会)はCertas Energy社と提携し、6tのCO2削減を達成
RNLIはCertas Energy社と提携し、脱炭素化へ向けた取り組みを進めている。最近の取り組みでは、HVOを使用することで、1つの救命船拠点で約6tのCO2削減を達成した。
引用元: https://certasenergy.co.uk/news/rnli-saves-six-tonnes-of-co2/
オランダ国王、LIFEの資金援助を受けたグリーン水素電解装置を開設
オランダのウィレム=アレクサンダー国王陛下は、10月4日、ユトレヒト近郊でグリーン水素製造用の新しい電解槽(Hysolar社が開発)を正式に開設した。そ同施設は、環境と気候変動対策のための EU の資金調達手段である「LIFEプログラム」が資金を提供するLIFE NEW HYTS(グリーン水素の地域生産・流通・利用の実証事業)プロジェクトを通じて稼働することとなる。
ヨーロッパと米国のバイオメタン認証および追跡システムが機能していることを確認
EUでは、バイオメタンの取引は、原産地保証(GO)および持続可能性証明(PoS)認証を通じて合法的に追跡されており、バイオメタン能力開発を支援し、持続可能な低炭素原料の使用を奨励している。2024年末にはEUバイオ燃料データベース(UDB)が運用可能となり、マスバランス証明書のトレーサビリティが促進されている。2023年にはEUで約1,500万トン、米国で約500万トンのCO2eが削減された結果となった。
EUは排出量取引収入の48億ユーロを革新的なネットゼロプロジェクトに投資
EUは、イノベーション基金から48億ユーロの助成金を受け取る85の革新的なネットゼロプロジェクトを選定し、欧州全土で最先端のクリーンテクノロジーの導入を支援する。2023年の提案募集では、クリーンテクノロジーの製造に焦点を当てたさまざまな規模(大規模、中規模、小規模、パイロット)のプロジェクトが授与されていた。
引用元: https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en%5E/ip_24_5423
ドイツ政府、15の炭素差金契約を締結
ドイツ政府は10月15日に15の初の炭素差金契約を締結したことを公表した。ロバート・ハーベック連邦大臣は連邦経済気候対策省のイベントで、炭素差金契約を手渡した。資金提供を受ける企業はドイツ全土から集まり、中小企業と大企業の両方が含まれている。
European Environment Agencyが2024年欧州水資源状況の報告書を公表
10月15日にEuropean Environment Agencyが水資源の回復力向上の必要性を主な論点として、2024年における欧州水資源状況の報告書を公表している。
引用元: https://www.eea.europa.eu/en/analysis/publications/europes-state-of-water-2024
10月
欧州委員会、新枠組み「Net-Zero Industry Framework」で脱炭素と競争力強化を推進
欧州委員会は、2050年までの気候中立を目指し、「Net-Zero Industry Framework」を発表した。再生可能エネルギーやグリーン水素などの分野への投資を強化し、加盟国の脱炭素化を支援すると同時に、公平な競争を維持しつつEU産業の競争力を向上させる。COP30に向け、透明な補助金制度と効率的な資源活用が求められている。
引用元: https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_24_5423
メルセデス・ベンツ社は循環型バッテリーリサイクル工場を開設
メルセデス・ベンツ社は、ドイツのクッペンハイムに最先端の循環型バッテリーリサイクル工場を開設した。車両の使用済みバッテリーをリサイクルすることで、持続可能な素材の循環を目指す工場である。環境負荷を最小限に抑えるため、リチウム、コバルト、ニッケルなどの希少金属を回収し再利用する計画である。
引用元: https://group.mercedes-benz.com/company/news/recycling-factory-kuppenheim.html
OECDとIMFが協調的気候政策とカーボンプライシングの重要性を強調
OECDとIMFは、効果的な脱炭素化には各国の政策連携とカーボンプライシングの導入が不可欠であるとする報告書を発表した。カーボンプライシングにより温室効果ガスの削減を促し、各国の協調によって経済の競争力を保ちながら持続可能な成長を目指すべきだと提言している。また、国境を越えた政策の影響を適切に管理する重要性も指摘。COP30に向け、透明性と一貫性のある国際協調を求めている。
the Urban Land Institute、不動産業界向けカーボンプライシング原則を共同で発表
非営利団体のthe Urban Land Institute(ULI)は、EPRA、IIGCC、INREV、RICS、WBCSDなどと共同で、不動産業界の脱炭素化を促す「カーボンプライシング原則」を発表した。透明性と一貫性のある価格設定で投資家と開発者の低炭素化を支援し、国際協調によって市場の競争力を保ちながら環境目標の達成を目指すとしている。
New Flyer社はSamTrans向けに水素燃料電池バス108台を提供
NFIグループの子会社New Flyer社は、カリフォルニア州の公共交通機関SamTrans向けに、108台の水素燃料電池バスを納入する契約を締結した。同社史上最大規模の契約で、公共交通の脱炭素化への寄与を目指すとしている。
スコットランド首相、スコットランドが洋上風力発電のサプライチェーン投資にとって世界で最も魅力的な場所になる可能性があるとスピーチ
2024年10月9日水曜日、アバディーンのP&J Liveで開催された「スコットランド再生可能エネルギー」および「RenewableUK浮体式洋上風力会議」におけるジョン・スウィニー首相のスピーチが公表されている。
引用元: https://www.gov.scot/publications/floating-offshore-wind-conference-first-ministers-speech/
IEAの再生可能エネルギー市場報告書で、再生可能燃料に焦点を当てた章が初めて含まれ解説される
国際エネルギー機関(IEA)は10月9日、再生可能エネルギー市場報告書を発表し、再生可能燃料に焦点を当てた章が初めて含まれ解説されている。現代の固体バイオエネルギーの使用は再生可能燃料需要の大部分(75%)を占め、輸送部門では液体バイオ燃料(20%)、主に建物部門ではバイオガス(5%)が続く。再生可能水素とe-燃料は、再生可能燃料として主に輸送部門で現在少量使用されているとのこと。
引用元:https://www.iea.org/reports/renewables-2024/renewable-fuels
IEAが「Global Hydrogen Review 2024」を公表。2030年には現在の5倍の生産へ
10月2日にGlobal Hydrogen Review 2024を公表。最終投資決定(FID)に達したプロジェクトの数も増加しており、FIDを取得した発表済みの生産量は昨年の2倍の3.4 Mtpaに達し、2030年までに現在の生産量の5倍に増加するとのこと。また、一方で不明確な需要シグナル、資金調達のハードル、インセンティブの遅れ、規制の不確実性、ライセンスと許可の問題、運用上の課題などによる事業推進リスクもあると分析している。
引用元: https://www.iea.org/reports/global-hydrogen-review-2024/executive-summary
10月2日にオーストラリアの国家水素戦略2024が公表される
「クリーンかつ革新的で安全かつ競争力のある水素産業は、オーストラリアのコミュニティと経済に利益をもたらし、ネットゼロへの移行を可能にし、オーストラリアを世界の主要なプレーヤーとして位置づけます。」を国家水素戦略のビジョンとし、ビジョンの達成の為の4つの目標と、それを支援する34 のアクションを記載している。
引用元: https://www.dcceew.gov.au/energy/publications/australias-national-hydrogen-strategy
豪州のホワイト水素探査企業のHyterra社が米国でホワイト水素の探査用土地を拡大
米国カンザス州にある当社の米国カンザス州に所在するネマハ プロジェクト 39,000 エーカーに加え、新たに13,000エーカーの探査用土地を追加したことを同社のニュースリリースで10月11日に公表した。
引用元: chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://wcsecure.weblink.com.au/pdf/HYT/02865221.pdf
米国とブラジル、クリーンエネルギー協力を拡大
米国とブラジルは、クリーンエネルギー分野での協力関係を拡大することを発表した。この協力は、再生可能エネルギーの開発、水素技術、クリーンエネルギーのイノベーションを促進することを目的としている。両国は、エネルギーの持続可能性と脱炭素化に向けた取り組みを強化し、気候変動に対応しつつ経済成長を目指す方針である。
引用元: https://www.energy.gov/articles/united-states-and-brazil-expand-clean-energy-cooperation
再生可能エネルギーの世界的成長は2030年までに主要経済国の全発電容量に匹敵し、目標である「発電容量の3倍化」の達成に近づく
国際エネルギー機関(IEA)は、2030年までに再生可能エネルギーの世界的な成長が、現在の主要経済国の全発電容量に匹敵する規模に達する見通しを発表した。風力や太陽光を中心とした再生可能エネルギーの急速な拡大により、世界が再生可能エネルギーの目標である「発電容量の3倍化」に向けて着実に進展していることが示されている。この成長は、エネルギーの脱炭素化を加速し、気候変動対策に貢献するものと期待されている。
第1回EU全域再生可能水素オークションの受賞者が助成契約に署名し、新しい欧州の水素経済への道を開く
欧州委員会は、第1回のEU全域再生可能水素オークションの受賞者と助成契約を締結した。このオークションは、新しい水素経済の基盤を作り、持続可能なエネルギー転換を加速するための重要なステップである。受賞者は、再生可能エネルギーから水素を生産するプロジェクトを支援され、欧州全体での水素の普及に貢献することが期待されている。
英国政府、最初のCCUSクラスター計画のうち3つのプロジェクトに資金提供を決定
英国政府は、炭素回収・利用・貯留(CCUS)技術の推進に向け、最初のクラスター計画の中で3つのプロジェクトに資金提供を行うことを発表した。このクラスターは、産業部門の脱炭素化を加速させることを目指しており、排出削減に貢献する技術の実用化に向けた重要な一歩となる。
アイオワ州、E15燃料とバイオディーゼルの供給拡大を推進
米・アイオワ州農務省は、E15燃料(15%エタノール混合ガソリン)とバイオディーゼルの供給拡大に向けた取り組みを発表した。この計画は、州全体の燃料供給拡充を目指し、再生可能エネルギーの利用促進と農家の支援を目的としている。対象店舗への助成金制度が提供され、燃料の選択肢を広げることで環境負荷の軽減を図るとしている。
引用元: https://iowaagriculture.gov/news/expand-e15-biodiesel-availability
欧州委員会は、ネットゼロ経済への移行を促進するためにポルトガルの10億ユーロの国家援助計画を承認
欧州委員会は、 グリーンディール産業計画に沿って、ネットゼロ経済への移行を促進するために必要な機器の生産への投資を支援する10億ユーロのポルトガルの計画を承認した。この計画は、 2023年3月9日に欧州委員会によって採択され、 2023年11月20日と2024年5月2日に修正された国家援助の一時的な危機および移行の枠組み(「TCTF」)に基づいて承認された。
引用元: https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_24_4822
アメリカは世界最大のガソリン輸出国であり、世界の総輸出量の16%以上を供給
EIAによれば、米国は世界最大の自動車用ガソリン(完成ガソリンとガソリン混合成分)輸出国であり、世界の総輸出量の16%以上を供給しているとのこと。2023年の米国の自動車用ガソリン輸出量は平均90万バレル/日で、国内消費量の約10%に相当し、平均タンクサイズを24ガロンと仮定すると、150万台以上のSUVのタンクを1日で満タンにできる量。
The Australian Renewable Energy Agency (ARENA)はSAF製造のJet Zero社を支援
ARENAは9月27日、Townsvilleでの持続可能な航空燃料(SAF)の生産を促進するため、Jet Zero Australiaに900万ドルの資金提供を行うことを発表した。Jet Zero Australiaは、商業規模のアルコールからジェット機用の低炭素液体燃料(LCLF)を製造する施設の実現可能性を判断し、最終的な投資決定に向けて進めるための、3,680万ドルを投資して、フロントエンドエンジニアリング設計(FEED)調査を実施する。
引用元: https://arena.gov.au/news/arena-backs-jet-zero-for-sustainable-aviation-fuel/
ノルウェーの9月の新車販売に占める電気自動車のシェアが96.4%となった
ノルウェーの道路交通情報評議会によると、同国における新車の電気自動車の割合は8月には電気自動車のシェアが過去最高の94%を超え、9月には新車販売に占める電気自動車のシェアが96.4%となった。50万クローネ以上の電気自動車に付加価値税が導入され、また公共交通機関や料金所などでの電気自動車の使用条件が変更されたにもかかわらず、現在店頭で販売されているのはほぼ電気自動車のみとなっている。
引用元: https://ofv.no/aktuelt/2024/turtalls%C3%B8kning-i-nybilsalget
世界の水素需要は2023年に9700万トンに達し、2022年と比較して2.5%増加
IEAよりGlobal Hydrogen Review 2024が公表された。主に化石燃料を抑制せずに生産された水素で賄われており、過去数年と同様に、低排出水素の役割はわずかで、2023年の生産量は100万トン未満となっている。詳細はリンク先にて確認いただきたい。
引用元: https://www.iea.org/reports/global-hydrogen-review-2024
ドイツとオーストラリアがエネルギー・気候関連における協力体制を強化
ドイツとオーストラリアは、水素サプライチェーンの構築や気候変動対策、エネルギー安全保障において協力を強化し、特に再生可能水素の輸出に向けた新しいサプライチェーンを構築することを目指している。これには、総額6億6,000万ドルの資金が投入され、オーストラリアからドイツへの水素輸出を促進する。
スウェーデンのStegra 社は政府から約1億ユーロの支援を獲得
スウェーデンのStegra 社(旧H2 Green Steel)は、ボーデンにおけるほぼゼロ排出の統合型製鉄施設の設立に向け、スウェーデンエネルギー庁の「産業革新ファンド(The Industrial Leap)」から約1億ユーロ(約140億円)の補助金を獲得した。このプロジェクトは、化石燃料の代わりにグリーン水素を使用して鉄を製造し、従来の製鉄プロセスと比べてCO2排出量を95%削減することを目指している。
韓国政府は首都圏における燃料電池バスを21,200台に拡大へ
韓国の環境部と国土交通部にて組織される首都圏交通委員会は、首都圏バス路線(京畿道や仁川広域市など)での燃料電池バス導入を促進することを計画している。2024年9月11日に開催された説明会では、燃料電池バスの供給計画や水素の充填ステーションの現状が報告され、2030年までに首都圏のバスの25%(合計21,200台)を燃料電池バスにする目標が示された。韓国では2024年8月31日現在、すでに1,185台の燃料電池バスが導入されている。
カナダのWoodland Biofuels 社は大規模な再生可能バイオ燃料製造施設に13.5億ドルを投資
Woodland Biofuels 社は、米・ルイジアナ州のサウス・ルイジアナ港で世界最大の再生可能バイオ燃料製造施設を建設するための、13.5億ドルの投資を発表した。このプロジェクトは、廃棄バイオマスを使用して持続可能なバイオ燃料を製造し、2028年に商業運転を開始する予定である。
引用元:https://www.woodlandbiofuels.com/news-2/ultra-green-hydrogen-facility
欧州委員会、低炭素水素の評価方法に関するコンサルテーションを開始
2024年9月27日、欧州委員会は低炭素水素・燃料の排出削減効果を評価するための評価方法に関する草案について、4週間の意見募集を開始した。この方法論は、再生可能エネルギー由来の燃料と同様に、ライフサイクルを通じたGHG排出削減の評価に焦点を当てている。最終的な決定は欧州議会と欧州連合理事会による承認を経て、正式に施行される予定である。今回の取り組みは、EUのエネルギー移行戦略を進める重要な一環として、2026年までに加盟国が国内法に導入することが求められている。
9月
欧州横断エネルギーネットワーク(TEN-E)規制に基づくエネルギーインフラプロジェクトの申請の募集を開始
欧州委員会は、共通利益プロジェクト(PCI)または相互利益プロジェクト(PMI)のステータスを取得するための、欧州横断エネルギーネットワーク(TEN-E)規制に基づくエネルギーインフラプロジェクトの申請の募集を開始した。
電気、水素、電解装置のカテゴリーの募集は2024年9月18日から11月18日まで、スマート電力グリッド、スマートガスグリッド、CO2、および第24条の例外に該当するプロジェクトの募集は2024年9月18日から12月18日まで行われる。
アバディーンに英国全土のクリーンエネルギー推進活動の一環としてグレート・ブリティッシュ・エナジー本社を設置
同社は英国労働党のエネルギー政策計画の一環として発表された、英国政府投資機関および公営エネルギー発電会社である。アバディーン市に本社を置き、エディンバラとグラスゴーに2つの小規模な拠点を持つことを発表。
英国政府は新たな洋上風力発電所の建設を加速させるためにクラウン・エステート社と同社との新たな提携を承認している。英国国民が英国国民のために所有するこの会社は、今議会中に83億ポンドの政府資金を後ろ盾に、英国のクリーンな国産電力に民間投資を呼び込むことになる。
BMWのオーストリア:シュタイアー工場が100%バイオマスに切り替え
BMWのオーストリア:シュタイアー工場では、通常の操業では天然ガスを使用せず、代わりに近隣のバイオマス発電所(2つのエネルギープロバイダーであるEnergie AG Oberösterreich Erzeugung GmbHとEVN Wärme GmbHが、その合弁会社であるBioenergie Steyr GmbHで運営)の熱に頼っている。同工場は2012年に初めてバイオマス発電所由来の地域暖房網に接続された。それ以来、何度も拡張が行われてきたが、完全な地域暖房への移行は、2024年から2025年の終わりに完了すると予想されていましたが、2か月半前倒しで実現したとのこと。
EUのサービス部門の最終消費において、再生可能エネルギーが初めて熱と石油・石油製品を上回った
再生可能エネルギーとバイオ燃料は最終エネルギー消費量の8.0%を占め、熱の7.6%、石油と石油製品の6.3%を上回った。2021年には、再生可能エネルギーとバイオ燃料は7.3%を占め、熱(7.6%)と石油と石油製品(8.3%)に次ぐものとなった。
一方、電力(50.6%)と天然ガス(26.9%)は、引き続きサービス部門の最終エネルギー消費の4分の3以上を占めている。
引用元: https://ec.europa.eu/eurostat/en/web/products-eurostat-news/w/DDN-20240924-1
次世代の持続可能な船舶輸送のために風力発電を活用
王立造船協会(The Royal Institution of Naval Architects)のヴァイサラ海事・気象・環境責任者であるミッコ・ニッカネン氏が同協会の記事で意見を述べている。
同氏は「最も有望なイノベーションの 1 つが、伝統的な航海技術と現代の工学技術を融合した風力補助船舶推進 (WASP) である。風力補助船舶には、従来のエンジン出力を強化するために、硬質帆、ローター、または翼のような構造が組み込まれている。その結果、炭素排出量を効果的に削減するように設計された船舶が誕生した。」と述べ、適切な技術を導入することで、海運業界は持続可能性の目標を達成するための正しい道筋を描くことができると綴っている。
米国のクリーンエネルギー関連の雇用は米国全体の雇用の2倍以上の伸びに
米国の年次エネルギー・雇用報告書(USEER)によると、クリーンエネルギー部門の労働組合組織率は過去最高を記録し、各州でクリーンエネルギー関連の雇用が増加しているとのこと。米国のクリーンエネルギー関連の雇用は2023年に14万2000人増加し、エネルギー部門の新規雇用の半分以上を占め、米国経済全体の2倍以上の成長率で増加しているとのこと。
東南アジアの原料は、世界のSAF需要の約12%を供給可能とRSBが報告
東南アジアの11カ国を対象とした持続可能な原料評価では、この地域のバイオベースの原料能力により、2050年までに年間約4,570万トンのSAFを生産できると報告。同調査にはボーイングが支援している。
Korean AirがSAFを利用開始へ
2024年8月30日から2025年7月まで、大韓航空は週1回、ソウル・仁川発東京・成田行きのKE719便にSAF1%混合燃料を使用する。この路線は、大韓航空の国内線SAFプログラムの出発点となり、徐々にSAFの使用を中・長距離路線に拡大する計画である。SAFの供給会社はS-OilとSK Energyの2社である。S-Oilは最初の6ヶ月間SAFを供給し、残りの期間はSKエナジーが供給する。S-Oilは使用済み食用油からSAFを製造し、SKエナジーは使用済み食用油と動物性油脂を組み合わせて製造する。
欧州エネルギー取引所はドイツの連邦ネットワーク庁に対し水素ネットワークに関する回答を提出(ドイツ語のみ)
ドイツの連邦ネットワーク庁:BNetzA は、水素経済のためのバランス調整体制 (WasABi)、グリッド アクセスおよび容量モデル (WaKandA) に関する正式な手順に関する協議の回答を8月30日に提出。
豪州でアジア太平洋水素2024サミットが9月12日に開催
ロンドンのイベント運営会社であるThe Sustainable Energy Council (SEC)が9月12日~13日まで豪州のブリスベンでオーストラリア貿易促進庁と開催州クイーンズランド州政府支援を受け、アジア太平洋水素2024サミット&展示会を開催された。 1週間前の9月4日~6日に、オーストラリア水素研究ネットワーク(AHRN:全国非営利企業)が主催する第2回オーストラリア水素研究会議2024が、西オーストラリア州パースまで開催されていた。
EU加盟国はEU-ETSの新たな監視ルールに合意
2024年8月29日、EU加盟国はEU-ETSの新しい監視ルールを承認した。これには、再生可能燃料および低炭素燃料の排出量をゼロとする規定、代替航空燃料の監視強化、そしてNOxや飛行機雲などの非CO2排出物の航空業界の報告が含まれている。新しい監視システムは2025年1月から稼働予定となっている。
蘭・Carbyon 社は自社のDAC技術の実証に1,530万ユーロを調達
オランダの新興企業であるCarbyon社は、独自のDAC技術である「fast swing」技術の実証に向け、1,530万ユーロのシリーズA資金調達を完了したことを発表した。投資家には、Siemens Financial Servicesなどが含まれ、今後の大規模な展開に向けた準備が進められる。同技術の特徴はエネルギー効率の高さと設備の製造コストの安さであり、将来的にはCO2の回収に係るコストを100 ユーロ/t-CO2に引き下げることを目標としている。
フィンランドでヨーロッパ最大のターコイズ水素製造工場が開設
フィンランドのHycamite TCD Technologies社は、ヨーロッパ最大のメタン分解による水素製造工場を開設した。この工場は年間2,000トンの低炭素水素と6,000トンの固体炭素を生産する。メタン分解技術は、メタンを水素と炭素に分解し、温室効果ガスを排出しないため、持続可能な水素生産の新たなモデルである。この技術は電解による水素生産の13%のエネルギーしか必要としない。
北アイルランドのベルファスト・シティ空港では陸上車輛・設備へHVOを導入
ベルファスト・シティ空港は、エアサイド車両および設備全体で、従来のディーゼル燃料に代わり、HVOを導入し、年間排出量を最大90%削減すると発表した。この取り組みは、空港の持続可能性向上の一環で、LED照明導入と合わせて行われており、空港は2050年までにカーボンニュートラルを達成することを目指している。
引用元: https://www.belfastcityairport.com/news/Belfast-City-Airport-HVO-switch
EUは南部アフリカのグリーン水素と再生可能エネルギー開発に資金提供を発表
2024年9月9日、EUは、南部アフリカでのグリーン水素と再生可能エネルギープロジェクトを支援するため、5,390万ユーロの資金を提供することを発表した。特にナミビアには3,690万ユーロが割り当てられることとなる。今回の発表は、南アフリカにおけるグリーンエネルギー移行を支援するEUの取り組みの一環である。
タイ国政府観光庁(TAT)は、バンコクでアメイジング・グリーン・フェスト2024を開催、高付加価値でサステナブルな観光への取り組みを強化
8月15日から18日までバンコクのサイアム・パラゴンのパラゴン・ホールで開催した。
タイ国政府観光庁(TAT)のタパニー・キアットパイブール氏は「このイベントは、タイの観光エコシステムの持続可能性を加速し、経済的価値を促進し、天然資源の生物多様性を維持するというTATのビジョンを強調するもの。これは、タイを持続可能な質の高い観光地として発展させるためのタイの競争力強化のための20カ年国家戦略と、第13次国家経済社会開発計画のマイルストーン2と一致している」と言及。
トタルエナジーズ・マリン・フューエルズ、シンガポールで初めてB100バイオ燃料バンカーを供給
TotalEnergies Marine Fuels は、Global Energy Groupが所有するIMOタイプII化学燃料タンカーMAPLEを使用して、100% 使用済み食用油メチルエステル(UCOMEベース)バイオ燃料700mtをHyundai Glovis が所有する純自動車運搬船 (PCTC) Glovis Cosmos に移送した。
世界初の商業規模の10MWのRenewable Dynamic Distributed Ammonia Plant (REDDAP)がデンマークに開設
デンマークのSkovgaard Energy、Topsoe、Vestasが開発した商業規模10MWのREDDAP Power-to-Ammonia 施設が2024年8月26日にデンマーク北西ユトランド半島のラムメで開設した。このプラントは、発電量の変動を考慮しながら再生可能エネルギーをアンモニアプラントに直接接続し、同時にグリーンアンモニアをコスト効率よく生産する方法を模索する。
8月
ブラジル政府は航空機・船舶用バイオ燃料製造プロジェクトへ10億ドルを支援
2024年8月22日、ブラジル政府は航空機・船舶用バイオ燃料製造プロジェクトを対象に補助金の募集開始を発表した。総額60億BRL(約10億ドル)の補助金で、国立経済社会開発銀行(BNDES)と研究・プロジェクト基金(FINEP)がそれぞれ30億BRLを拠出し、ブラジルにおけるバイオリファイナリーの創設を促進することを目的としている。
カナダはe-fuel 製造プロジェクト2件に対し、360万ドルを支援
カナダ天然資源省(NRCan)は自国の輸送部門で使用されるe-fuelの生産を検討しているNuclear Laboratories(CNL)、Expander Energy、Nuclear Promise X、St. Marys Cement、FuelCell Energy(FCE)に資金を提供した。イエロー水素(原子力発電由来の電力で製造した水素)及びDAC(直接空気回収)技術を活用し、低炭素ディーゼルとSAFの製造を行う計画である。
米・DOEは地熱発電プロジェクトへ3,100万ドルを支援
米・DOEは、「米国への投資(Investing in America)」アジェンダの一環として6つの地熱発電開発プロジェクトに対して、3,100万ドルを支援することを発表した。 これらのプロジェクトは、先進的な地熱システムを導入で、貯留層熱エネルギー貯蔵がいかに産業界のエネルギー需要を削減できるかを実証するものである。
アイルランドのDAC技術を展開しているNEG8 カーボンが年間 1.2 トンの CO2 回収に成功
アイルランドのダブリン大学で研究を展開してきたでNEG8 Carbon社はDirect Air Captureのパイロット技術が技術準備レベル (TRL) 6 に到達し、年間 1.2 トンの CO2 回収に成功したことを伝えている。当社は、2035年には除去コストを1トンあたり150ユーロ未満、2045年までに1トンあたり100ユーロ未満にすることを目指している。
EUは中国製HVOおよびFAME輸入品に最大36.4%の暫定反ダンピング関税を課す
バイオディーセルの生産者を代表する団体であるEuropean Biodiesel Boad(EBB)は、7月19日にEU市場に溢れる中国製バイオディーゼルに対する貿易訴訟で暫定的な反ダンピング関税の獲得に成功した。EBBは欧州委員会に反ダンピング苦情を申し立て、欧州委員会は調査を2023年12月に開始していた。欧州委員会は4週間以内に中国製HVOおよびFAME輸入品に12.8%から36.4%の暫定反ダンピング関税を課すと発表している。
世界の平均気温は13か月連続で月間新記録を、また7月は気温の新記録を樹立
ジュネーブに本部を置く世界気象機関:World Meteorological Organizatio(WMO)は、8月13日に世界の平均気温は13か月連続で月間新記録を樹立したと伝えている。
WMO事務局長セレステ・サウロ氏は「過去1年間、広範囲にわたる強烈で長期にわたる熱波がすべての大陸を襲った。少なくとも10カ国で、1か所以上で日中気温が50℃以上を記録した。これは手に負えないほどの暑さになりつつある」、また「気候適応だけでは不十分です。根本的な原因に取り組み、記録的なレベルの温室効果ガス排出量の削減に真剣に取り組む必要があります」と述べている。
引用元:https://wmo.int/media/news/july-sets-new-temperature-records
英・OXCCU社はオックスフォード空港内にSAF製造実証プラントを設置
オックスフォード大学からスピンオフしたOXCCU社はAramco 社やUnited Airlines 社、Trafigura 社等から出資を受けてSAFを含む再生可能燃料の製造に関連した技術開発を進めている。此度、オックスフォード空港内にSAFの実証プラント「OX1」を設置し、独自の技術を活用しCO2と水からワンステップでSAFを製造することを目指す。プラントの操業は2024年9月を予定している。
中国共産党中央委員会および国務院はグリーン転換を強化するための一連のガイドラインを発表
2024年8月11日、中国共産党中央委員会(CPC)および国務院は、経済・社会発展の各分野でグリーン転換を強化するための一連のガイドラインを発表した。同ガイドラインは、地域空間の開発と保護の最適化、産業構造とエネルギー分野におけるグリーン・低炭素化の推進、交通分野と都市・農村開発におけるグリーン転換の推進など、多くの課題を提起している。
引用元: https://english.www.gov.cn/policies/latestreleases/202408/11/content_WS66b8a6f7c6d0868f4e8e9d80.html
米・タコマ港ではR99の再生可能ディーゼルの利用を開始
タコマ港では再生可能ディーゼルの割合が99%と高く、ドロップ燃料として利用可能なR99と呼ばれる燃料の利用をstraddle carriers(コンテナヤード内でクレーンやフォークリフトの助けを借りずにコンテナを移動させる装置)で開始した。同港では、並行してEVの導入や陸上電力供給システムの配備等の脱炭素化へ向けた取組を検討している。
引用元: https://www.portoftacoma.com/news/port-tacoma-switches-renewable-diesel
欧州投資銀行とドイツ銀行は連携して風力発電業界を支援
2024年7月31日、欧州投資銀行(EIB)はドイツ銀行(Deutsche Bank AG )に対して、 5億ユーロの債務保証を行うことを発表した。この保証によって、ドイツ銀行は新たな風力発電プロジェクトを支援するための10億ユーロの保証枠を設けることが可能となる。
引用元: https://www.eib.org/en/press/all/2024-308-eib-and-deutsche-bank-to-boost-europe-s-wind-manufacturers
欧州復興開発銀行はエストニアの風力発電所に1億ユーロを融資
2024年8月2日、欧州復興開発銀行(EBRD)はEnefit Green 社がエストニアで開発を進めている255 MW のSopi-Tootsi風力発電所の建設と運営のために1億ユーロを融資することを発表した。
韓国水力原子力発電公社は浮体式太陽光発電所の建設を開始
2024年7月24日、韓国水力原子力発電公社(KHNP)は「臨河ダム浮体式太陽光発電クラスター事業」の起工式を開催した。同プロジェクトは、多目的ダム内に47MWの浮体式太陽光発電設備を建設するものである。
引用元: https://www.khnp.co.kr/eng/selectBbsNttView.do?key=565&bbsNo=84&nttNo=56744
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