世界的に脱炭素化の潮流が強まる中、温室効果ガス(GHG)の排出削減に関する取り組みの気運が急速に高まり、企業にもその影響が及んでいます。中でも、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)に関する非財務情報を考慮に入れて行うESG投資が増加しており、TCFDやCDPといった非財務情報開示基準の国際イニシアチブが重要視されるようになりました。
因みに英国では2025年に全企業に対しTCFDを義務化することとなっており、海外では中小企業も気候変動や環境対応の取り組みを進めていく対象を中小企業まで拡大していく傾向が見られます。
こうした非財務情報の開示推奨項目に対応する取り組みの一つとして、パリ協定に整合するGHGの削減目標であるSBTの認定を取得する国内企業が近年急増しています。SBT認定企業が、サプライヤーに対してSBTの目標設定を要請する動きがあると聞いております。顧客のサプライチェーンの一員としてSBT認定の取得を検討されている中小企業経営者の方々もいるかと思われます。
当社は、中小企業向けSBT認定の取得を目指す企業を対象として、申請準備~認定までをワンストップで支援いたします。
弊社は下記のStepで皆様のSBT認定取得をサポート致します
GHG排出量の算定から認定手続き完了までを、トータルでサポートいたします。
【中小企業向けSBT認定取得までのステップ】
SBT認定取得のメリットはビジネスの拡大と信頼の獲得です
■顧客サプライチェーンの取引の確保とビジネスの拡大
SBTにおける削減目標を達成するには、省エネ対策のみでの排出削減では困難となります。このため、企業は、主要設備の燃料転換や、再生可能エネルギーの導入を検討・実施していく必要があります。また、排出量を抑えるための工夫を行い、そのための技術開発、事業慣行の見直しや進展に取り組むことになります。その結果、自社の事業活動における環境負荷が大きく低減され、自社製品やサービスを通じて他社の脱炭素に貢献が可能となり、また顧客のサプライチェーンにおける取引も確保可能となります。結果、売り上げや収益の増加につながることが期待されます。
■信頼の獲得と企業ブランディングに寄与
SBTはグローバルスタンダード(パリ協定)に準拠した削減目標であるため、率先して環境問題に取り組んでいることをステークホルダーに分かりやすく明示することができます。そのため自社の透明性を内外にアピールできると共に、事業を実践される対象国でもステークホルダーや顧客から信頼を獲得できます。
中小企業向けSBTは通常のSBTと比較し取得は容易です
2015年以降、国内大手企業を中心としてSBTへの参加が進んできましたが、2020年4月より新たに中小企業向けのSBT認定制度が開始されています。認定に伴う削減対象・費用・期間が通常のSBTに比べて大幅に軽減されたことから、中小企業でも参加しやすい国際イニシアチブとなっています。
出典:環境省「SBT(Science Based Targets)について」及びSBTiプレスリリースを基にBCJにて作成
SBT取得を志向する国内企業数は増加しています
SBT取得を志向する国内企業の累計数
出典:環境省「SBT(Science Based Targets)について」を基にBCJ作成
環境省は、2018年からSBTを企業に対して全面的に推し進めており、2022年12月1日現在、SBTに参加する国内累計企業数は375社(認定企業のうち181社は中小企業)となっています。参加企業数の増加ペースからも、SBTへの注目度の高まりが伺えます。